ニホンザル

[ ニホンザル ]

解説

オナガザル科の霊長類で日本固有種。本州、四国、九州などに広く分布するが東北地方では分布がまばら。生息地の南限は鹿児島県で亜種のヤクシマザルは屋久島のみに生息する。北限は青森県下北半島で、これはヒトを除く全ての霊長類の中でも最北限となる。
常緑広葉樹林、落葉広葉樹林に棲み、十数頭から百数十頭の成獣雄を含む母系集団を構成し、群れで遊動生活をする。昼行性で食性は雑食性であるが量的には植物が多い。
保護管理上の問題として、各地で起きている農林業の被害(いわゆる「猿害」)、紀伊半島・下北半島などのタイワンザル等移入種との交雑があげられる。それらの問題に対処するため、特定鳥獣保護管理計画制度に基づいた保護管理が各地で始められている。環境省のレッドデータブックでは、下北半島と東北地方のものが絶滅の恐れのある地域個体群(LP)に、亜種のヤクシマザルが準絶滅危惧種(NT)とされている。

詳細解説

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