ハナシノブ

[ ハナシノブ ]

解説

ハナシノブ科の多年草。夏緑性で、高さ70〜140cmとなり、茎には稜(角ばったところ)がある。花は青紫色で、6〜8月に茎の上部に円錐状に付く。花冠(花びら全体)は5つに分かれ、長さ10〜15mm。日本固有種で九州のごく限られた地域にのみ分布する。
ハナシノブの系統や生態については十分に研究されていないが、朝鮮半島や中国東北部に分布するチョウセンハナシノブと関連があるとみられている。1995年に「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(種の保存法、1992)」で「国内希少野生動植物種」に指定された。
近年、生産地で園芸種との交雑した固体が見られるようになり、この対策が急がれている。環境省のレッドデータブックでは、絶滅危惧IA類(CR)とされている。

詳細解説

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