ポリ塩化ビニル
[ ポリエンカビニル ]
塩化ビニルは、厳密にはポリ塩化ビニルの合成原料である塩化ビニル(別名:クロロエチレン,CH2=CHCl)を指すが、その重合体(ポリマー)としてのポリ塩化ビニル(PVC)樹脂の略称としても用いられる。
PVC樹脂は、上下水道用のパイプ、電線被覆、床タイル、農業用フィルム、医療用器材、生鮮食品の包装材など広範な分野で利用されており、日本におけるPVCの生産量は2,196千トン(2001年)である。
今日、PVC樹脂に添加されるフタル酸エステル類(可塑剤)の安全性の問題が指摘されていて、このためEUでは幼児が口に入れる可能性のある玩具・用具にフタル酸エステル類6種類を用いたPVC樹脂の使用禁止措置が行われている。日本でも、食品衛生法で食品用の器具・容器包装、幼児用おもちゃについて特定のフタル酸エステルを可塑剤として用いたPVC樹脂の使用が禁止された。