[ メチルスイギン ]
水銀にメチル基(-CH3)が共有結合した化合物。種子消毒、水虫治療などの用途がある。有機水銀の中でもメチル水銀の毒性が最も強く、その中毒事例として有機水銀農薬製造工場での職業性曝露、工場排水由来のメチル水銀による水俣病、メチル水銀で消毒した種子用小麦で作ったパンによる中毒(イラク)などがある。自然界でも無機水銀が微生物によりメチル水銀に微量ながら変換する。また、海産魚介類には有機水銀(主にメチル水銀)の含有量の高いものがあることが知られている。