底質
[ テイシツ ]
河川、湖沼、海洋等水環境の水底の表層土や岩盤の上に流域から流入した土砂や側溝からの不溶物が堆積したものを底質と呼んでいる。
陸上の流入物は、人間の生活様式の変化や産業の発達により、有機物や有害物質が高濃度に含まれ、堆積した底質にも大きく環境影響を及ぼす。
底質の表層にはゴカイ、イトミミズ、ワムシ等の原生生物、藻類、微生物、甲殻類等のベントス(底棲動物)が生息する。酸素の供給が充分であると、これらの生物が流入した有機物を分解し、良好な底質を維持する。底質の下層は還元状態であるが、巣穴を作るベントスが生息すると、堆積物の底を掘り出すため、下層に酸素が供給され、有害物質が好気分解される場合もある。