排出課徴金
[ ハイシュツカチョウキン ]
環境汚染物質や不用物の排出量や質に応じて排出者から費用を徴収することで、市場メカニズムの活用を通じて環境汚染物質や不用物の排出を減らすことを目的とした経済的手法のひとつ。単に「課徴金」と言う場合もあり、また、「排出賦課金」と言う場合もある。
環境課徴金制度には、排出課徴金以外にも、ユーザー課徴金(不用物処理のため公共の施設又はサービスを利用する際に、利用に応じて徴収)、最終処分課徴金(廃棄物の最終処分を行う際に、量や質に応じて徴収)、製品課徴金(製品の生産、輸入等に際して、量や質に応じて徴収することで消費後の不用物の発生が少ない製品を優遇する)、天然資源課徴金(再生資源以外の原材料の使用、採取、輸入等に際して、量や質に応じて徴収)などさまざまな形態がある。
排出課徴金の具体的な事例には、スウェーデンの窒素酸化物(NOx) 排出課徴金やドイツの排水課徴金などが有名。生産工程の見直しや環境負荷削減のための技術開発が進むという利点がある。