海棲哺乳類

[ カイセイホニュウルイ ]

解説

一般に海棲哺乳類全般を指すが、鯨類と海牛類を除いたものを指すこともある。海の生活に適応した哺乳類で、クジラ・イルカの仲間(鯨目)、アザラシ・アシカの仲間(鰭脚(ききゃく)目)、ラッコ(食肉目)、ジュゴン・マナティの仲間(海牛目)からなる。
日本近海には約50種が生息し、そのうちの34種が2000年発行のIUCN(国際自然保護連合)のレッドリストにあげられている。食物連鎖の上位に位置し、海洋生態系の重要な構成要素である。種によっては餌となる生物が陸上から供給されているものもあり、その保護のためには陸域、海域を含めた生態系の保全が必要となる。
従来、海棲哺乳類は鳥獣保護法(1918)の対象外とされてきたが、2002年の法改正で、ジュゴンのほかアザラシ5種が同法の対象とされた。

詳細解説

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