環境責任指令

[ カンキョウセキニンシレイ ]

解説

2004年4月採択。EC条約中の汚染者負担原則(PPP)に基づくもので、本指令により、EU域内における将来の環境損害を防止、または回復するとともに、その損害を引き起こす者が責任を負うこととなる。
環境損害には、ヒトの健康に重大な被害をもたらす土壌汚染の他、動植物、生息地及び水資源への損害も含まれる。特定のあるいは潜在的なリスクを有する事業を行う者で、環境損害を引き起こした者は、損害を回復するか、あるいは回復コストを負担する義務を負う。予防の面では、事業者が環境損害を引き起こすおそれのある状況を作り出した場合、損害が発生しないように予防的措置をとらなければならない。当局は事業者に必要な予防又は回復措置を要求することができ、費用は事業者の負担となる。当局自身あるいは第三者機関が予防又は回復措置を実施することもできるが、この場合、汚染者負担原則に則り、費用を責任のある事業者から回収しなければならない。

詳細解説

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