知的財産権

[ チテキザイサンケン ]

解説

著作権、特許権、実用新案権、意匠権、商標権等の総称。知的財産権ともいう。
特に生物多様性条約策定過程では、生物資源の保全・提供とその利用を巡る南北対立のなかで、この知的所有権もクローズアップされてきた。すなわち、途上国側が生物資源を保護してきた原産国としての主張の中で、先進国企業などによって途上国資源を利用して得てきた利益を保全のための資金援助として還元することとバイオテクノロジーに関する技術移転を求めたのに対して、先進国側は無制限の技術移転に対する歯止めとして、知的所有権の保護を主張した。
この結果、条約では双方の主張を取り入れた形で妥協が図られ、第16条において技術移転と知的所有権の両立が規定されている。しかしながら、アメリカ合衆国は現在(2005年2月現在)でも、この知的所有権への配慮不足を理由に生物多様性条約を批准していない。

詳細解説

EICネット 環境用語集