非永続性
[ ヒエイゾクセイ ]
温室効果ガスの削減には排出削減のほか、植林・再植林などの吸収源プロジェクトがあり、いずれの場合も炭素クレジット(売買可能な排出削減量証明)を獲得できるが、後者には森林が焼失したり、成長をとめ伐採したりすると排出削減効果がなくなるという固有の問題があり、これを「非永続性」という。
そのための対処方針は未定であるが、吸収源プロジェクトに発行されるクレジットは長期または短期の有効期限付きとする方法(EU等が提案)と、将来の森林喪失に対して保険会社に保険をかける方法も容認するという方法(カナダが提案)のふたつが有力な選択肢となっており、日本は後者を支持している。
なお、途上国の吸収源プロジェクトなどを実施するバイオ炭素基金では出資者に分配する全炭素クレジットのうち、30〜40%を永続性の認められているクレジット(バイオ燃料利用プロジェクト、もしくはJI プロジェクトによる永続性を有するクレジット)で調達することとし、出資者にクレジット減少のリスクの低減を図っている。