音風景
[ オトフウケイ ]
ある音源から物理的に伝わる音を、受け手である人が認知し評価することを通じ、環境と人が一体化して生じる風景のことで、1960年代末、カナダの作曲家マリー・シェーファー(Murray Schafer)が提唱した概念。
"Soundscape"という言葉は造語で、目に見える景観(Landscape)に対して音の景観という意味から生まれた言葉。日本では1970年代より研究されはじめ、1993年には日本サウンドスケープ協会が設立された。
1996年に、環境省が、全国各地の人々が地域のシンボルとして大切にし、将来とも残しておきたいと願っている音の聞こえる環境を、「残したい“日本の音風景100選”」として選定する事業を行ったことから、この用語が一般的に使用されるようになった。「残したい“日本の音風景100選”」においては、鳥等の生き物の鳴き声、川や滝の音等の自然現象、鐘の音等生活文化の音等が選定されている。