【国連】2005.07.12 発表
ミレニアム生態系アセスメントの4つ目の報告書「生態系と人類の幸福:企業と産業にとってのチャンスと課題」が、7月12日に公表された。
この報告書は、環境の変化と企業・産業活動との関わりを分析したもの。企業や産業は、生態系の恵みである様々なサービス(水や食糧の供給、土壌の再生、洪水防止など)に依存しているが、現在、これらのサービスの3分の2が悪化してきている。報告書は、こうした変化によって、少なくとも5年以内に、企業のコストが増加するおそれがあると指摘。生態系を慎重に管理し、生態への配慮や保全に投資する企業が、利益の強化、消費者の評判の改善、新たなビジネスチャンスの獲得など様々なメリットを享受できるだろうと述べる。
UNEPのテプファー事務局長は、新たな報告書を歓迎し、「環境破壊のスケールの大きさと対策の緊急性を考えれば、もっと多くのことを実行しなければならない。産業界の代表を含む、1300人の専門家によって策定されたこの報告書が、警鐘となることを期待している」とコメントした。
なお、ミレニアム生態系アセスメントは、2001年に国連の提唱によりスタートしたもので、世界の草地、森林、河川、農地、海洋などの生態系について調査し、生態系機能のもたらす様々な恵み(財、サービス)の現状と将来の可能性を総合的に評価しようとするものである。【UNEP】【ミレニアム生態系アセスメント事務局】
下記アドレス:UNEPプレスリリース
http://www.unep.org/Documents.Multilingual/Default.asp?DocumentID=443&ArticleID=4864&l=en
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