丸紅（株）が経済産業省に申請していたクリーン開発メカニズム（ＣＤＭ）のプロジェクト「ガンウォン風力発電プロジェクト」が２００５年１０月５日付けで「京都メカニズム推進・活用会議」に承認され、日本政府の正式なＣＤＭプロジェクトとなった。
　ＣＤＭは各国の削減目標達成のための市場原理を活用した国際的な仕組み「京都メカニズム」の１つで、先進国と途上国が共同で温室効果ガス排出削減プロジェクトを実施し、達成された温室効果ガス削減分の一部（認証排出削減量）を先進国が自国の削減量として充当することを認める制度。
　日本政府の正式なプロジェクトとなるためには温暖化対策関連省庁のいずれかに承認申請を提出し、関連省庁が共同で開催する「京都メカニズム推進・活用会議」で承認されることが必要。今回の案件は日本としては２０件めの正式ＣＤＭ案件にあたり、経済産業省がプロジェクトの支援を行うことになっている。
　なお案件の具体的内容は、韓国の江原道平昌郡道安面東部に発電量９８メガワットの風力発電所を新設するもの。第１段階としては０５年末までに１４基２８メガワットの発電タービン、第２段階、第３段階としては０６年中に３５基７０メガワット分を建設する計画で、発電された電力は電力系統に送電される。なおＣＯ２に換算すると年間約１５万トン分の温室効果ガス削減が見込まれている。【経済産業省】