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【原子力安全・保安院】2005.10.19 発表

美浜1号機1次冷却材ポンプからの漏水は部品ばねの劣化が原因

 関西電力(株)は平成17年9月29日に起こった、美浜発電所1号機(加圧水型軽水炉、定格電気出力34万キロワット)での1次冷却材ポンプからの水漏れについて、原因と対策に関する報告書を作成し、17年10月19日に原子力安全・保安院に提出した。
 美浜1号機では、9月17日に蒸気配管溶接部からの蒸気の漏えいがみつかり、9月29日にはその補修を目的として出力降下が行われていたが、まず午前4時32分に、加圧器の圧力を調整する加圧器安全弁シート部(弁内部にある流れを止める部分)から1次冷却水がわずかに漏れ、弁出口温度が上昇したことを告げる警報が発生。さらに1次冷却材ポンプからの水漏れが発生したことにより、19時8分と19時43分に1次冷却材ポンプシール部に封水(1次冷却材が漏れ出ることを防ぐために注入されている高圧の水)を供給している容器「スタンドパイプ」の水位低下を示す警報が発信されていた。
 今回の報告は、このうち1次冷却材ポンプからの水漏れに関するもので、原因はポンプシール部のばね劣化により封水を押さえ付ける力が減ったためとされている。
 また対策としては、水漏れが発生したポンプおよび、もう1つされている同型のポンプについてシール部のばねを新品に取替えるとしたほか、今後、このばねについて経年的なばね力低下に対する評価を定期検査ごとに行うことが示されている。
 なお、加圧器安全弁シート部からの水漏れについては、別に原因と対策に関する報告書が提出されており、原因は弁と出口側配管との接続部のズレだとされ、配管接続部を支持部品で固定し弁に働く外力を低減するなどの対策が示されている。【原子力安全・保安院】

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