水産庁は平成１７年１０月１２日から１９日までの日本沿岸の大型クラゲの出現状況をまとめ、公表した。
　日本沿岸では１４年以降毎年、日本海を中心にエチゼンクラゲなどの大型クラゲが大量出現し漁業被害が発生しているが、１７年は長崎県対馬沖への出現が７月８日と１６年度と比較して１か月ほど早かったほか、はじめて太平洋側でも出現が確認されている。
　今回の公表内容によると、大型クラゲは九州から北海道・利尻沖にかけての日本海側全域で確認されたほか、津軽海峡を通過した北海道・襟裳岬付近や福島県いわき市沖にも出現。また太平洋の四国沖、紀伊半島、東海地方、関東地方など日本列島の広い範囲で出現が確認されたという。
　なお日本海側のの広い範囲、太平洋側の青森県、岩手県の定置網では、１回の網揚げで数１００個体以上、山口県、若狭湾から秋田県にかけての日本海側、青森県全域の定置網では、１回の網揚げで１，０００個体以上の大量のクラゲが入網しているため、これらの地域では漁撈作業遅延、漁獲物の鮮度低下といった操業上の支障が発生している。【水産庁】