環境省は、都市計画道路北近畿豊岡自動車道・豊岡南～八鹿（ようか）間の整備に関する環境影響評価書について、国土交通大臣から意見を求められたことに応え、平成１７年１０月２０日付けで環境大臣意見を提出した。
　都市計画道路北近畿豊岡自動車道・豊岡南～八鹿間は兵庫県豊岡市から同県養父市結ぶ延長約１５．５キロメートルの４車線道路として想定されている。
　今回の環境大臣意見は、全体の７割以上を占めるトンネル工部や切土工部から大量の建設発生土が発生すると予測されること、事業区域や周辺地域でサシバ、オオタカなど希少猛禽類の営巣地が確認されていること、建設機械稼動に伴う騒音の影響が懸念されることから、（１）建設発生土の保管、積替えに伴う粉じんや濁水による環境問題が生じないよう適切な管理を行うこと、（２）希少猛禽類営巣地で繁殖状況を調査し、必要な場合には営巣期の工事中断を含め適切な措置を講じること、（３）建設機械の稼動に伴う騒音を低減するために、必要に応じて高い遮音効果を持つ防音材採用などの措置を講じること−−といった内容を盛り込んでいる。
　なお、この件での環境影響評価を実施している兵庫県知事（注１） に対しては、国土交通大臣からこの環境大臣意見を勘案した意見が述べられることとなる。

（注１）この事業は都市計画で定められるものであるため、環境影響評価は事業者の国土交通省に代わって都市計画決定権者である兵庫県知事が実施している。【環境省】