【イギリス】2005.10.20 発表
2004年の野鳥数の統計が発表された。これは、王立鳥類保護機関(RSPB)及びイギリス鳥類学トラストによってまとめられたもので、野鳥の数は改善傾向にあり、10年前に比べると10%増加しているという。暖冬と環境にやさしい農業政策が、希少な野鳥の回復に役立っていると考えられるが、一方で、チフチャフ、カワラヒワ、ノドジロムシクイなども増加傾向にある。分野別の統計は、以下のとおり。
●高地および湿地帯の野鳥 ノスリ、コチドリなどは大幅に増加、カワセミ、ハヤブサが回復してきている。
●農地系の野鳥 2003年から2004年にかけて少し減少したが、1994年度からは横ばいの状況。ノドジロムシクイやカワラヒワと同様、スズメにも回復の兆しが見られる。
●森林系の野鳥 1994年から大きな変化はないが、1970年度前半に比べて15%減少している。アカゲラ、ヨーロッパアオゲラ、チフチャフは良好な状態だが、ベニヒワ、コアカゲラ、ムナフヒタキは依然として減少している。
●沿岸系の野鳥 1994年に比べ2%増加。ツノメドリ、カツオドリは改善傾向にあるが、ミツユビカモメ、コアジサシ、フルマカモメは1994年以降減少。
モーレイ大臣は、野鳥数の改善傾向を歓迎したが、灰色ヤマウズラやコキジバト、コガラなど懸念される野鳥もまだいることを強調した。【イギリス環境・食糧・地方省】
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