日本で安全性が審査されていない遺伝子組換えナタネ「RT73 B. rapa」が２００４年と０５年にカナダ国内で栽培され、０４年産のものの一部が市場に流通していたことが、カナダ政府から日本政府に連絡された。
　この連絡を受けた厚生労働省と農林水産省はただちに、（１）生産された「RT73 B. rapa」が日本に輸出されないよう措置を講じること、（２）日本で安全性が確認されていない組換えナタネなどが日本に輸出されることのないよう再発防止策を講じること−−などをカナダ政府に要請。カナダ政府からは０５年栽培の「RT73 B. rapa」が日本に輸出されないよう措置を講じているとの回答が寄せられた。
　「RT73 B. rapa」については、カナダ政府が１９９７年に食品・飼料としての安全性に問題がないとの評価を行っていることから、日本政府も「仮に摂取したとしても安全性に問題はないとの考えを示しているが、念のために「RT73 B. rapa」の検査方法が完成次第、輸入時に混入検査を行っていく方針。
　なお「RT73 B. rapa」の０４年作付面積はカナダ国内のナタネ作付面積の０．００９％程度であることから、厚生労働省と農林水産省は「仮に日本に輸入されていたとしてもその量はごくわずか」であるとしている。【厚生労働省，農林水産省】