【厚生労働省】2006.02.24 発表
厚生労働省に設置された「石綿に関する健康管理等専門家会議」は、アスベスト(石綿)関係施設周辺の住民などアスベストにさらされた人に向けた(1)健康管理法、(2)情報提供体制・相談体制についての報告をまとめ、2006年2月24日に公表した。
報告は住民らの健康管理法について、広範囲に胸部エックス線検査を実施しても、発見率が低いことなどから、ばくぜんと不安を感じている人全員に一律にエックス線検査を実施するのではなく、専門家による聞き取り調査の結果、アスベストにさらされたと判断された人に絞り込んでエックス線検査とCT検査を行うべきであると提案。
ただし、アスベストにさらされたと判断された人は、初回検査の所見の有無にかかわらず、定期的な経過観察が有用だとしたほか、石綿にさらされた可能性が高い地域や集団に対しては、本当にアスベストによる健康リスクが高いのかどうか、疫学調査による評価を実施していくべきだとしている。
一方、情報提供体制・相談体制については、自記式簡易調査票を相談窓口やインターネットを通じ入手できるようにし、的確な相談・診断に活用していくことが提案された。
またこれらの方向性のほか、今後更に進めていくべき対策として、(一)中皮腫症例の情報登録制度、(二)アスベスト含有建材が使用されている施設でのアスベスト飛散状況の把握と空気中のアスベスト(濃度など)の管理指針策定、(三)アスベスト関連疾患を的確に診断できる医療従事者の養成、研修が指摘されている。【厚生労働省】
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/02/h0224-1.html
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