【原子力安全・保安院】2006.07.04 発表
定期検査中だった福島第二原発1号機(沸騰水型:定格電気出力110万キロワット)で平成18年6月7日、原子炉停止後の燃料の冷却などを行う「残留熱除去系」という系統の流量調節弁の弁棒が折れ、弁体落下が判明した問題について、東京電力(株)は原因究明と再発防止策に関する報告書を18年7月4日までにまとめ、原子力安全・保安院に提出した。
東電によると、破損した弁の弁体と弁棒は本来隙間なくねじを締め込むべきところ、ねじ込み不足のため約1ミリの隙間が発生していた。
このことから東電は、この隙間があることにより、運転時に弁体が揺れ、弁棒のねじ部に無理な力が加わり、金属疲労によるき裂が発生・進展し破断に至ったと原因を推定。
また再発防止策としては、(1)故障した弁の弁体・弁棒を新品に取り替え、弁棒と弁体のねじ込み部に隙間ができないよう治具・工具を使って締め付ける(2)故障した弁と同様の口径が大きい弁を締め付ける際に治具・工具を使用することを作業要領書に基づき徹底する−−といった内容が示されている。 なお、報告を受けた保安院もこの原因と再発防止策を「妥当」であると判断している。【原子力安全・保安院】
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