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【農林水産省】2006.07.18 発表

自生した輸入組換えナタネ、一部で世代交代の可能性

 原材料用として輸入された遺伝子組換えセイヨウナタネが輸送過程でこぼれ落ち、輸入港である茨城県鹿島港周辺で自生しているケースがみつかった件に関連して、農林水産省農林水産技術会議は平成16・17年度に実施した同港周辺のセイヨウナタネ個体群調査結果をまとめ、18年7月18日に公表した。
 この調査は16年4月から18年3月まで、セイヨウナタネの主要輸入港である鹿島港の陸揚げ地点から半径5キロメートルの範囲の道路沿いなど、19か所で実施したもの。19か所のうち11か所は14・15年度の調査でセイヨウナタネの自生が確認された場所、残り8か所は新たな調査地点だった。
 公表内容によると、19か所全てでセイヨウナタネの生育が確認され、うち16年度には62個体(遺伝子確認個体の15.7%)、17年度には14個体(同4.4%)について、組換えの結果獲得された除草剤耐性が確認された。
 ただし除草剤耐性の個体が確認された12か所のナタネのうち、種子形成まで至った個体数は3地点の14個体のみ。
 このことを踏まえ、農林水産技術会議は「セイヨウナタネは一部で世代交代している可能性が高いが、他の植物と比較して優位性が高い状況は見られず、生育域の拡大はなかった」という結論をまとめている。
 同会議は今後も輸入港周辺で生育するセイヨウナタネ個体群の調査を継続し、毎年公表していく考え。【農林水産省】

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