欧州委員会は、欧州の土地利用情報の基盤となるINSPIRE設立指令に関して、11月21日に欧州議会及び閣僚理事会が合意に至ったことを歓迎した。INSPIREにより、環境政策のための知識基盤が強化され、市民、関係者、意思決定者にとってもアクセスしやすいものとなる。
　この指令は、地名、行政単位といった基本的な地図情報から、排出、環境の質、保護区の位置といった環境上重要な情報まで、土地利用に伴う広範なデータを対象としている。現在、このタイプのデータは、いつでも利用できるというものでないばかりか、環境政策の立案、実施に十分な一貫性があるとはいえない。新しい指令は、EU加盟国の公共機関に、データの収集を義務づける規定を置く。
　本指令案は2004年に欧州委員会により提案されていたが、複数の加盟国から、公共機関の有するデータのさらなる公開は困難　との申し出があった。
　本指令は公式には来年に採択され、各加盟国は2年以内に国内法制化することになる。【欧州委員会】