【林野庁】2007.01.29 発表
2007年1月29日に開催された「世界遺産条約関係省庁連絡会議」で、日本の世界遺産暫定リスト(注1)」に、自然遺産として「小笠原諸島」を追加記載することが決定された。
小笠原諸島は、これまで大陸と一度も繋がったことのない海洋島。数多くの固有種・希少種が見られ、特異な島嶼生態系が形成されているほか、太平洋中央海洋域での生物多様性保全上不可欠な地域となっている。
環境省と林野庁が03年に設置した「世界自然遺産候補地に関する検討会」で、「知床」などとともに世界自然遺産推薦候補に選定されており、06年11月にはさらに「地域連絡会議」と「科学委員会」(注2)が設置され、知床の世界遺産登録以降の次期自然遺産候補として推薦に向けた取組みが進められていた。
今回の「暫定リスト」への記載決定は、「地域連絡会議」で地元の合意が得られたことを受けたもの。
今後は、外来種対策などを約3年かけて推進し、世界遺産としての価値を維持できる見通しをつけることをめざすとしている。
(注1)世界遺産条約の各締約国が将来推薦を行う意思を持つ物件のリスト。締約国は世界遺産推薦書提出の1年前までに、この暫定リストを事務局に提出しておくことが必要。なお今回の追加記載では、自然遺産候補である「小笠原諸島」以外にも、文化遺産候補として「富岡製糸場と絹産業遺産群」、「富士山」、「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」、「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」の4か所が登録された。
(注2)「地域連絡会議」は、世界自然遺産候補地としての適正管理のあり方、関係機関の連絡・調整を行う会議。また「科学委員会」は世界自然遺産候補地としての自然環境の保全・管理について科学的な見地からの検討を行う会議。【林野庁】
http://www.rinya.maff.go.jp/puresu/h19-1gatu/0129ogasawara.html
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