【気象庁】2007.02.20 発表
気象庁は2007年2月20日、札幌、つくば、那覇−−の国内3地点と南極・昭和基地で実施している上空オゾン量、地上に到達する有害紫外線強度についての07年1月の観測結果を発表した。
07年1月の観測では、国内3地点の月平均オゾン全量(ある地点の上空のオゾン総量)は参照値である1971~00年の月別平均値との比較で、全ての地点で並だった。
国内3地点の日積算紅斑紫外線量(注1)の月平均値は、参照値である観測開始(注2)~05年の月別累年平均値と比べると、全ての地点で並だった。
国内全域の日最大UVインデックス(注3)の月平均値のデータでは、紫外線が中程度であることを示す3~5の領域が小笠原諸島と南西諸島で見られた。また北海道東部で、06年1月と比べUVインデックスの値10%以上高くなった地域があった一方で、中国、九州の日本海側、南西諸島ではUVインデックスの値が10%以上低くなった地域が見られた。
米国・航空宇宙局(NASA)のアースプローブ衛星のデータと気象庁の観測値から作成した全世界の月平均のオゾン全量分布について、参照値である1979年から1992年の月別平均値との偏差を解析した結果では、カナダ・ハドソン湾周辺で10%以上オゾン全量が増加した地域がみられたが、一方で南アメリカ大陸南端と南極大陸周辺で10%以上オゾン全量が減少した地域が確認された。
(注1)紫外線が人体へ及ぼす影響の度合を示す量。紫外線が人体に及ぼす影響は波長によって異なるため、280~400ナノメートルの波長範囲について、波長ごとに波長別紫外線強度に人体への相対的影響度を掛け、積算して求める。
(注2)日積算紅斑紫外線量の観測開始は、札幌、那覇が91年、つくばが90年、昭和基地が93年。
(注3)紅斑紫外線量を日常使いやすい数値にしたもの。気象庁では上空のオゾン量データや、気象台やアメダスで観測された気象データなどを基に毎時の数値を推定している。【気象庁】
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