先ごろ瀋陽で開催された「中国(遼寧) グリーン融資会議」によると、EUと遼寧省政府が共同で出資し中国初の“グリーン融資”−遼寧省クリーナープロダクション運用基金−を設立。第1号として1億元の融資が実施された。
　遼寧省クリーナープロダクションセンターが管理するクリーナープロダクション運用基金はEU・遼寧総合環境事業の枠組みの中で設立された融資方式。同省内企業に対する融資を通して高コストのクリーナープロダクション計画をサポートする。初回運用資としてEUの援助による500万ユーロと同省政府出資の500万ユーロが華夏銀行瀋陽支店に送金され、信用限度は1億8000万元になった。
　同省重点汚染企業は一定の条件を満たした場合、“グリーン融資”を申請できる。但し、融資は事業総額の50％以下で、融資期限は3年間。
　今回の融資では7つのクリーナープロダクション事業が対象となった。錦西天然気化工有限責任公司の年産1万トンのジメチルカーボネート事業と年産6万トンのメタノール技術改善事業、凌源鋼鉄股フン有限公司の節水事業、鞍山鋼鉄集団の精錬工場の廃棄物利用事業と材料供給システム原料回収事業などで、それぞれ生産効率の向上、廃棄物の減少、高い経済効果などが実現できると見込まれている。【中国国家環境保護総局】