【中国】2005.10.12 発表
中国科学院寒区乾区環境・工程研究所の最新研究によると、黄河水源区での生態悪化の主要原因は気候変動であるとしている。世界が一致して気候変動に対応しないと、同地区の生態環境を抜本的に改善することは不可能である。
同研究によると、ここ50年で黄河水源区の平均気温は0.88度上昇した。黄河水源区氷河は30年間に17%の面積が減少し、直接の水資源損失は23.9億立方メートルとなった。また青海省果洛藏族自治洲の瑪多県では15年ほどの短期間に全県4077の湖沼のうち3000以上が枯渇した。同県では1986~2000年に河川水域面積は9%減少し、湖沼湿地は13.4%減少した。また同区内の地下水水位が全体的に7~8m低下し、一部では10m以上となった。
同研究所の劉時銀教授は以下のように述べた。「気候変動は黄河水源地生態系悪化の根本原因である。地球温暖化による温度上昇で、氷河や凍土が溶け、湖沼湿地が消失して土地劣化を招き、当地の住民生活に脅威を及ぼすだけでなく、黄河全流域に大きな影響を及ぼしかねない」。【中国環境報】
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