欧州委員会は、6月29日、「欧州における気候変動への適応：EUの行動のオプション（COM(2007) 354）」と題されたグリーンペーパーを公表した。
　気候変動は、温室効果ガス排出量を抑制しなければならないという問題と共に、人間、環境及び経済に及ばす悪影響を減らすため、気候変動への適応策を模索しなければならないという問題を突きつける。
　このグリーンペーパーでは、欧州全域で気候変動に適応するプロセスを進めるため、複数の選択肢を提示している。適応とは、気候条件の変化に対処することで、例えば、希少となる水資源をより効率的に用いることや熱波の際に高齢者等の影響を受けやすい人々に適切なケアを確保することなどを指す。
　グリーンペーパーは、ブリュッセルで7月3日から適応に関する関係者会議が始まることにあわせて、欧州で適応に関する議論を喚起することを目的としている。
　なお、2008年末には、これらの結果を踏まえ、適応に関する協議文書を公表する予定である。【欧州委員会環境総局】