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【国連】2007.08.01 発表

東南アジアで煤が地球温暖化を加速 ヒマラヤの氷河が溶ける一因に

 カリフォルニア大学(サンディエゴ校)スクリップス海洋学研究所の研究チームは、煤等の大気汚染物質が充満した「茶色の雲」によって、下層大気の太陽熱の吸収量が50%増加する という研究結果を科学誌「ネイチャー」(8月2日付)に発表した。これにより、ヒマラヤの氷河が過去50年間に後退した理由も説明できるとしている。氷河はアジアの主要河川の源であり、急速な溶解が続けば、数十年後には、アジア南東部の下流域に大きな被害が出るおそれがある という。
 これまで、煤などの大気汚染物質については、太陽光を吸収して温暖化を加速するという効果と、地表に届く太陽光を遮って地球の表面を冷却するという、相反する2つの効果が実証されてきた。
 今回、ラマナサン教授率いる研究チームは、モルジブ上空で小型の無人飛行機を飛ばして、茶色の雲に含まれる煤の濃度、太陽光の吸収などに関するデータを入手。温室効果ガスに関するデータと茶色の雲に関するデータをコンピューターの気候モデルに入力し、シュミレーションを行った。
 この結果、従来、茶色の雲は、温室効果ガスによる温室効果を50%カットすると考えられてきたが、「これは地球規模では正しいとしても、東南アジアにおいては、茶色い雲に含まれる煤の粒子が、温室効果ガスによる大気の温暖化を50%程度加速していることが明らかになった」という。【UNEP】

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