【フランス】2007.09.13 発表
国立温暖化影響観測所(ONERC)のポール・ヴェルジェ所長は、「気候変動とフランスにおける健康リスク」に関する2007年の報告書を、ボルロー・エコロジー・持続可能な開発国土整備大臣に提出した。この報告書は首相及び議会に提出される。
猛暑の事例、新しい病気の出現(イタリアでの最近のチクングンヤ熱、オランダでの羊カタル熱の発生)、ニューオリンズでのハリケーン・カトリーナのような大災害などは、途上国の多くで見られる伝染病を語らずとも、この問題を語るに十分な理由となる。
健康への影響は、予測できない形で現れることが多く、それは世紀末かもしれないし、明日のことかもしれない。こうした事態に対応するため、ヴェルジェ所長は以下のような勧告を行う。
●猛暑に対応して、建物や街のコンセプトを再考する必要性。
●伝染病に関する不確実性と複雑さを踏まえ、動物や生態系の健康状態について、広範囲で体系的な監視及び調査が必要。
●気候変動や環境汚染が健康に及ぼす影響は、懸念すべきものであり、一層の理解が必要。
●リスクの文化や情報を発展させ、特に異常気象(猛暑、暴風雨、洪水)や、伝染病(チクングンヤ熱, デング熱など)に対処する。
●気象データのように規格化された情報に基づき、学際的に、広く透明性の高いデータベースを用意することが不可欠。
ボルロー大臣は、ヴェルジェ所長に対して、国の気候変動適応戦略を強化する重要な貢献に謝意を述べた。【フランス エコロジー・持続可能な開発国土整備省】
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