【イギリス】2007.11.14 発表
11月14日、下水汚泥に含まれる重金属の土壌質や肥沃度への影響に関する実験の中間結果が発表された。
イギリス環境・食糧・農村地域省は、汚泥処理物を農地へ撒くことは、有機物や栄養分を供給することになり、また、下水汚泥を埋立処分や焼却処理せず資源化する点で、環境面でも最良の選択だとしている。
金属を含む汚泥を4年かけて投入し、「農業における汚泥利用に関する規制」の制限値を上回る、通常100年以上かかる濃度にまで金属含有度を高めて実験。こうして下水汚泥に含まれるカドミウム、亜鉛、銅が、土壌微生物の数や土壌作用に与える影響を調べた結果、一定の条件下で金属を含む汚泥が土壌微生物に影響し、長期的には土壌の質に影響が及ぶ可能性があることが確認された。
ただし、1994年の実験開始以降、規制強化等により下水処理場の汚泥の金属含有率は激減していること等、条件の変化も考慮する必要がある。また、この実験は、土壌微生物への影響を調査したもので、下水汚泥リサイクルにおける健康面、安全面について調査したものではない。
この実験結果を踏まえ、影響が生じるメカニズムなどについて追加研究を準備中。【イギリス環境・食糧・農村地域省】
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