【イギリス】2008.02.28 発表
イギリスは、EU排出量取引スキーム(EU ETS)に基づく、2008年分のアラウアンス(排出枠)の交付を遅らせることを決定した。これは、欧州委員会が、気候変動枠組み条約の国際取引ログ(ITL)にリンクする取引登録システムの日程を未だに決めていないためである。
イギリスは、他のEU加盟国とともに、昨年、ITLに必要なリンクを作り上げたが、欧州取引ログ(CITL)としては機能していない。
イギリス政府は炭素市場関係者との話し合いを行い、遅くとも11月までに、国際取引ログにリンクした取引登録システムを確立する必要があると考えるに至った。
イギリスとしては、アラウアンス交付の遅延は最小限にする意向であり、その間の炭素市場の活動は、EUA(EUの排出枠)取引のほとんどが先渡契約を利用した二次市場での取引であることから、通常どおり行なわれる見込み。現物取引は、EU-ETSの第二段階の排出枠を交付している国から流入したものを利用して継続することが可能。
しかし、イギリスは国際炭素市場におけるリーダー的な役割を担っていることから、政府としては一切の問題の解決のためにも、欧州委員会が一刻も早くITLにEUの取引登録制度をリンクする日程を決めるべきだと考えている。
通常、アラウアンスは毎年2月28日に交付されている。【イギリス環境・食糧・農村地域省】
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