EUとロシアは、12月18日、環境協力に関するコミュニケを採択。これは、最近のEU‐ロシア首脳会議で、環境協力を深めることが強調されたことを受けたもの。特に近年、EUの東方拡大と東・中欧及びロシアの経済移行に伴い、環境協力の必要性が増大してきているという。
　コミュニケでは、環境問題について、共通の戦略的なアジェンダ、協力手続に基づく、緊密な対話を展開していく時期が来たとして、基本的な理念や提案が示されている。
　EU‐ロシア間で懸念される環境問題としては、以下の5点が挙げられている。
‐無駄の多いエネルギー使用と気候変動
‐水質・大気汚染によるヒトへの健康リスク
‐自然資源の減少と廃棄物管理
‐自然システム及び生物多様性の喪失
‐バルト海、バレンツ海、カスピ海、黒海の汚染
　なお、1991年以降、EUはロシアに対し、3億5000万ユーロ（385億円）を環境及び原子力安全のために支援している。【欧州委員会環境総局】