【国連】2002.08.01 発表
世界規模の生物多様性を概観できる初めての地図、「生物多様性ワールド・アトラス:21世紀の地球の生きている資源(World Atlas of Biodiversity: Earth’s Living Resources for the 21st Century)」が、8月1日、公表された。これは、UNEP世界保全モニタリングセンター(World Conservation Monitoring Centre:WCMC)が、昨今の研究調査を統合して策定したもの。
この地図は、我々人類がいかに多くの「欠かせないもの」を、健全なエコシステムに依存しているかを示すものである。今回の地図の策定に携わった専門家は、現在のペースで野性動植物が絶滅していった場合、人類は最も有用な新薬を2年に1度のペースで失っていくことになると警告する。
また、この地図は、人間が自然に及ぼす影響についても焦点を当てている。最も危険なシナリオでは、2032年までに地上の72%の地域で生物多様性が脅かされることになる。発行された地図では、生物多様性の喪失が深刻になりそうな地域として、東南アジアやコンゴ流域及びアマゾンの一部をあげている。このほか、環境の豊かな地域や脆弱な地域として、「エコ・リージョン」や「ホット・スポット」なども示されている。
UNEPのクラウス・テプファー事務局長は「地球の天然資源の有効な活用は持続可能な開発の真髄であり、ヨハネスブルクサミットの主要な議題である」とコメントしている。【UNEP】
http://www.unep.org/Documents/Default.asp?DocumentID=259&ArticleID=3100
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