【国連】2003.01.29 発表
アフガニスタン紛争の環境への影響についての報告書「UNEP 紛争後の環境アセスメント報告書(UNEP Post-Conflict Environmental Assessment report)」が公表された。この報告書は、アフガニスタン人その他各国の科学者計20名により、4都市38ヵ所、地方35ヵ所で実施した調査をもとに作成されている。
UNEPのクラウス・テプファー事務局長は、報告書によって、アフガニスタン再建に向けた取組みの中で、環境の再建が主要な役割を果たすことが明らかになったと指摘。「アフガニスタンでは8割の人々が地方で生活しているが、この紛争で地方では、灌漑のための水、食糧や燃料となる樹木など生活に必要な基本的資源が失われている」とコメントした。
また、アフガニスタンでは廃棄物処理が大きな問題であり、廃棄物処分場に地下水汚染防止対策を講じている施設は現在の所ない。都市での飲料水の調査では、バクテリア混入が見られ、市民の健康への悪影響(コレラなど)が懸念されている。加えて、この30年間での森林面積も喪失も著しく減少している。アフガニスタンには早急に解決すべき多くの問題があるとして、報告書は、環境法規やその執行、能力開発、水供給や廃棄物、森林などについて163の提言を行っている。
http://www.unep.org/Documents/Default.asp?DocumentID=277&ArticleID=3201
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