【国連】2003.02.03 発表
第22回UNEP管理理事会に水銀に関する新たな報告書が提出された。同報告書によると、水銀汚染は、火力発電所からの水銀排出を抑制できれば、飛躍的に削減できると見込まれている。
報告書は、石炭火力発電所及び廃棄物焼却炉から排出される水銀は、大気中に人為的に排出される水銀全体の70%を占めていると指摘。このうち、860トンはアジアの途上国からの排出とされる。報告書は、「先進国及び途上国双方でエネルギー需要を満たすために、化石燃料の燃焼が増加するにつれ、抑制技術の開発や代替燃料の使用が進まない限り、水銀の排出量は増大する」と予想する。
水銀は一度大気に放出されると、数千マイルも移動する。このため、発電所からの水銀排出を抑止することは、ひいてはヒト及び野生生物に対する水銀の脅威を除去することにつながる。
UNEPのクラウス・テプファー事務局長は「報告書は、水銀の排出抑制にも関わらず、ヒト及び野生動物への地球環境規模でのリスクは減っていないことを示している。・・・今回の報告書は、社会が炭素集約的なエネルギー供給に依存することを回避すべき、新たな理由を示すものでもある」とコメントした。【UNEP】
http://www.unep.org/Documents/Default.asp?DocumentID=284&ArticleID=3204
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