欧州委員会は、6月11日、「欧州の環境と健康に関する戦略（The European Environment and Health Strategy）」を発表した。この戦略により、環境と健康の複雑な関係について理解が深まり、環境的な要因が引き起こす疾病を特定し、削減していくことが期待される。
　戦略は、「科学（Science）」、「子供（Children）」、「意識（Awareness）の向上」、「法令（Legislation）」及び「継続的な評価（Evaluated）」という５つの要素（頭文字をとって「SCALE」と略される）を重視する。戦略の最初のサイクルとなる、2004-2010年期は、小児呼吸器疾患・ぜん息・アレルギー、神経発達不全、小児ガン、内分泌かく乱物質の影響という４つの健康影響に重点が置かれる。
　今後、9月には健康影響、モニタリングに関するワーキンググループを発足させ、2004−2010年期の行動計画を策定する。委員会は、2004年春に行動計画を採択する予定である。【欧州委員会環境総局】