【国連】2003.09.23 発表
7月27日にパキスタンのカラチ沖で石油タンカー「タスマン・スピリット号」が座礁した事故を受け、その環境影響を調査した報告書がパキスタン政府に提出された。報告書の策定に当たっては、UNEPもIUCN(国際自然保護連合)とともに情報提供やアドバイスなどを行った。
調査によると、重油の流出により、少なくとも40平方キロメートルの地域が影響を受けており、海水のサンプルは炭化水素による汚濁が著しいという。魚類の死亡、植物プランクトンの細胞損傷、貝類・ゴカイ類の減少といった影響が見られ、さらに、マングローブ林の再生が損なわれるおそれも指摘されている。また、炭化水素への曝露による呼吸器系疾患のため、250人が医療機関を訪れた。
報告書は、今後、水質及び底質のサンプリングや生物学的なモニタリング、住民への健康影響や社会・経済的影響に関する詳細なアセスメント、さらにマングローブ林や魚貝類、鳥類、海洋哺乳類などに関する調査が必要だと勧告している。【UNEP】
http://www.unep.org/Documents.Multilingual/Default.asp?DocumentID=332&ArticleID=4257&l=en
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