【水産庁】2005.01.13 発表
水産庁は漁業調査船照洋丸を使い、平成17年1月14日から3月14日まで、サンマ・マイワシなどの小型浮魚類の資源量に影響を与えていると見られる冬季の黒潮続流域とその南側の再循環流域で、小型浮魚類仔稚魚の分布と海洋環境の関係解明を目的とした仔稚魚採集調査、海洋環境調査を実施する。
最近の研究で、この海域の冬季海面水温が地球的な気候変動に伴って変化し、さらにそれが大規模な魚類資源変動に直接結びつく可能性が高いことが指摘されており、気候変動を考慮した資源管理を考える上で世界的な注目を集めてきている。
特に、近年のマイワシ資源量の激減はこの流域の冬季環境変化によることが推定されているため、海洋環境の把握や黒潮続流・南側再循環流によるマイワシ仔稚魚の輸送経路・輸送量、輸送過程での餌環境・成長・生残過程など加入量決定にかかわる生態の把握が重要な課題になっている。
今回の調査は、東経160度までの海域で海洋環境把握を中心とした15年度冬季基礎調査に続くもので、調査海域を東経170度から日付変更線まで拡大するとともに、小型浮魚類仔稚魚の6日間にわたる追跡調査や親魚の捕食者を把握するためのはえ縄による調査も実施する。
照洋丸は高い耐荒天性能を持ち、これまでの船では難しかった冬季総合的調査が実施できる。【水産庁】
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